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大人こそ遊ぼう!六花凜.com

うたをうたって死ぬまで楽しく生きようという魂胆で日々楽しくやっている旅人です。このブログのテーマは「大人こそ遊ぼう」です。正直不安ですが、大人が遊んだらとんでもないことになるんだ。

むつはなりんさんのぼーっと噺

私の同級生に由里子って女がいてね、高校二年の修学旅行前に突然学校に来なくなったの。それまでも来たり来なかったりしててさ、進級もギリギリなんとかできたのに、修学旅行前に来なくなったから、何かあったんじゃないかって思って連絡したの。だって修学旅行って絶対行きたいじゃん。沖縄だよ!?この山に囲まれた長野県とは全然違うんだよ?私なんてすっごいうきうきしてたから、由里子もしかしたら修学旅行も来ないつもりかもしれないって思ってね。一緒に行きたかったんだもん。

「あー、何となく。なんかいいや、もう学校とか。」

私が由里子に連絡したら帰ってきた返事がこれ。もうさぁ、拍子抜け?しちゃって、私それ以上何も言わなかった。その後は自主退学して、通信制の高校に行ったみたい。たまに会ってたけど、なんか荒れてたね。まぁ中学の頃はもっと荒れてたけどね。出会った頃、全然笑わなかったし、体傷だらけだったし、こいつどんな性癖あるんだろうって近付き難かったもん。ビジュアル系とか好きだったし。でも、自然と仲良くなったんだけどね。根は優しい子だったからね。

成人式も由里子はいなかったな。まぁ、着物きてにっこり笑ってる由里子なんて想像つかなかったから、ちっとも不思議じゃなかったんだけどね。でも聞いたら、上京したんだってね。いつか東京には行くんだろうなと思ってたけど、大学や専門に行くでもなく仕事だって決まってない状況で着の身着のまま上京って・・・私には考えられないわ。

それからしばらく音信不通だったんだけど、東京から戻ってきたら体に入った絵が増えてたよね。しかも今度はNY行くって言うじゃん。マジか〜と思った。でもその前にぱぱっと車の免許とってくるって行って、旅行気分で合宿免許とりに行ったよ。期間は2週間のはずだったのに、帰ってきたのは一ヶ月経とうとしてた頃。もしかしたら試験落ちまくってるんじゃないかと思って笑ってたんだけど、聞いたら試験は一発合格して、その後は名古屋あたりふらふらしてたって言うじゃん。なんなのほんとに。それであっという間に海外行っちゃって、帰ってきて会ったら今度は北海道行くって言うじゃん。何でって聞いたら、「なんか、なんとなく」

これ。これなの、由里子の口癖。「なんか、なんとなく」

説明になってないよね〜。由里子には由里子だけの世界があるような気がする。そこには踏み込めないし、踏み込む入り口がないの。靄がかかってて、よく分からない。気付けばいないし、しばらく居るなと思ったら消えるし。そう、消えるっていう表現が由里子には合うかな。

「昔付き合ってた男がね、ほんとにつまらない人でさぁ。自分の店持ってて見た目も良くて、私のこと好きだったから付き合ってみたけど、もうねほんとにつまらないの。趣味も合うのに、とにかくつまんなくて、彼がベランダで布団干してる間に何も言わずに帰ったからね。別に悪い事じゃないでしょ。つまんないんだもん。それが何度か続いたよね。怒ってたけど。あはは」

一緒に飲んだ時に、男の話になったの。そこで由里子が言ったこの言葉がすごい印象的だったなぁ。私は彼氏ってあまり途切れずずっといるけど、由里子はいない事の方が多いんじゃないかな。見た目からしたら彼氏いないの意外だけど、男なんてみんな一緒って思ってるらしいね。それってすごいよ、誰だって愛せるってことだから。別に男に絶望してるわけじゃないんだよね。明るく諦めてるというのかな。男に夢をもってないっていうのかな。男を正しく把握してる感じ。みんな小学校5年生くらいに見えるって言ってたよ。水商売も長かったみたいで、いろんな男見てきてるから、特定の誰かがいる事の方が珍しいのかな。だから気になって、由里子のタイプ聞いてみたの。

「私を守りきれる人。」

え?それだけ?って思った。守ってほしいのは、女なら誰でも思う事じゃないの?

「私を守るって、一筋縄じゃいかないでしょ。だから、絶対頭がよくなきゃいけないの。男だから女の気持ちは分からないなんて免罪符みたいなこと言うバカは眼中にないのよ。つまり頭がいいってことは、仕事ができるよね?仕事ができるってことはさ、人にも愛されて恵まれてる人だよね。」

普段はなんかとかなんとなくとかふんわりしたことばっかり言ってるくせに、たまにずばっとこういうこと言うから好き。

「でもね、結果うんぬんじゃなくて、そうやって頑張ってくれる人が好き。かわいいじゃん。そこにしかキュンとこないかも。束縛されるのも意外と好きだよ。」

やっぱりちょっと由里子はおかしい。バス停間違えて反対車線のバス停で待ってて、そこにはちゃんと「ここは降車専用です」って張り紙してあるのに気付かないとか、通信制の高校に通う時電車だったんだけど、最寄りの駅で降りたら徒歩5分で学校着くのに、なぜか終着駅で降りて、そこからバスに乗って通ってたり、見た目にはない天然なところがある。なのに本人はまったく気付いてない。多分気付いてないと思うよ。狙って天然してたら、2年も遠回りして通学しないでしょ。由里子は小説とか大好きでインテリな感じもするけど、意外とバカだよ。勉強は一切出来なかったね。国語と美術は別でね。中学の頃なんて、数学のノート見せてもらった時、ノートいっぱいにπが書かれてて引いたもん。これなに?って聞いたら、どれが一番好き?って聞かれて、来週テストなのにこの子なに考えてるんだろうって思った。由里子にとって3.14よりπの形の方が重要だったんだね。未だに分からないけどさ。

そんな由里子が今は実家でごろごろしてる。今はよだれたらして昼寝三昧らしいけど、これからどんなスイッチ入るか楽しみなんだよね。

 

 

 

 

 

 

どうもご拝読ありがとうございました。

お気づきの方もいるかと思いますが、由里子が私です。そして私という子は、私の友達です。私の事をこんな風に思ってたなんて、びっくりしました。友達のブログに書いてあった事(私の変な友達、という題でした)を、物語風に書いてみました。これで私と言う人間が少し伝わったでしょうか?

誰にでもその人の世界っていうのがあって、それを客観的に聞かされると面白いですよね。不愉快になることもあるし、そんなんじゃない!って言いたくなる事もあるけど、でもその人が感じた私ってことだから、間違いではないんだよね。

生まれてきたことに使命みたいなのがあるんだとしたら、自分の世界を開示しながら構築して生きていく事じゃないでしょうか。自分の世界に閉じこもって生きているときがあってもいいけど、開示しなければ意味がないんだ。その開示によって、人が救われたりするんです。嫌われる事もあるけどね。だから自分の世界をもっと追求して面白いものにしていきましょう。なんでもいいやとかこれでいいやとか、どうでもいいやなんてスタンスはいけません。君だけのユニークを、私は知りたい。

 

しかし通信に行く時の通学手段には衝撃的でした。ほんとだね、どうして善光寺下で降りないで長野駅まで行ってバス乗ってたんだろう。10年越しの真実でした・・・。

 

 

 

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彼には私がこういう風に見えているらしい